ハウルの動く城
「ハウルの動く城」は宮崎駿さんの映画のひとつです。この映画はダイアナ・ウィン・ジョーンズさんの「魔法使いハウルと火の悪魔」という本を原作としています。登場人物はソフィーとハウルと荒地の魔女、カルシファー、マルクル、そしてかかしのカブです。
最初に、映画で使われている用語について話します。この映画のタイトル「ハウルの動く城」の英語の翻訳は「Howl’s Moving Castle」です。でもトルコ語の翻訳は「Yürüyen Şato」です。「ハウル」はありません。私はこれはいい翻訳だと思います。
「荒地」はこの映画で危険な魔法使いや魔女がいっぱいいる場所です。実はトルコ語で荒地は「çorak arazi」です。英語の翻訳は「The Waste」です。でも、トルコ語の翻訳は「Kötülükler Diyarı」です。私はこれはすごくいい翻訳だと思います。
「çorak
arazi」や「Çöplük」より「Kötülükler Diyarı」のほうがその場所のイメージが伝わるからです。荒地の魔女の翻訳も同じく「Kötülükler Cadısı」です。
この映画で「呪い」は「büyü」と訳されています。でも、私は「lanet」と訳しました。なぜなら、呪いと魔法は違う言葉だと思うからです。
例えば「その呪いは人には話せないからね」は「Bu büyüden kimseye bahsedemeyeceksin」と訳されましたが、私は「Bu lanetten kimseye
bahsedemeyeceksin」と訳しました。
この映画で荒地の魔女にはゴム人間という部下がいます。英語の翻訳は「Blob Men」ですが、トルコ語の翻訳は「Gölge Adamlar」です。私は「Gölge Adamlar」には恐ろしいイメージがあるので、これもいい翻訳だと思います。
最後は「星の海」です。これは映画の中にあるすごくきれいな場所です。トルコ語では「Yıldız Gölü」と訳されましたが、私は 「Yıldızlı Göl」と訳しました。そのほうがイメージが伝わると思います。
次に、映画に出てくる好きな文の翻訳について話します。
「我が家族はややこしいものばかりだな」。これはハウルの言葉です。私にとってすごく感動的な文です。トルコ語の翻訳の「Küçük ailemizin
hepsi garip tipler」もその気持ちがよく伝わっていると思います。特に「Küçük ailemiz」の分は感情的だと思います。
ソフィーはハウルに「怖い。小屋へ行ったらハウルがどこかへ行っちゃうような気がするの」と言います。この文もまたすごく感動的だと思います。でも、翻訳は「Korkuyorum. Ben içeri
girince yok olmandan korkuyorum」です。私は「yok olmandan korkuyorum」じゃなくて「yok olacakmışsın gibi
hissediyorum」のほうがいいと思います。でも「Canavar olman benim
için önemli değil!」の文は気持ちが出てくるからいい翻訳だと思います。
「カルシファー、しっかりしろ(Calcifer, metin ol.)」。これは私が一番大好きな翻訳の一つです。普通「しっかりしろ」と聞いたら「dayan」や「sabret」だと思いますね。でも、ここでは「metin ol」と訳されています。これはすごくハウルらしい言葉だと思いますので、とても面白いと思います。
「なぜ?僕はもう十分逃げた。ようやく守らなければならないものができたんだ。君だ。」
この文は色々な気持ちが溢れてきて、とても感動的だと思います。でも、翻訳はその気持ちを伝えることができていない気がします。なぜなら、ここでハウルは「なぜ? 僕はもう十分逃げた。ようやく守らなければならないものができたんだ。」と言ってるのに、翻訳はただ「Kaçmaktan bıktım.
Sonunda korumak istediğim birini buldum」と言っているだけだからです。だから、私は 「Neden? Yeterince kaçtım.
Sonunda ne olursa olsun korumam gereken birini buldum」と訳しました。
「一流は場所を選ばない」は、ソフィーがカルシファーに勇気を出させるために言った言葉です。私はこの言葉を初めて聞いたので意味を調べましたが、翻訳の「En güçlü ışık en
karanlık anda çıkar」はこの言葉の意味とは違うと思います。私は 「Kahraman her yerde kahramandır」のほうがいいと思います。
最後は「これはひどい! 体が石みたいだ」です。ソフィーがハウルに心臓をわたした後、ハウルは目が覚めて「これはひどい! 体が石みたいだ」と言います。「Sanki bir kayanın ağırlığı üstümde」という翻訳はちょっと変だと思ったので、私は「Bu korkunç! Vücudum
kaya gibi ağır」と訳しました。
でも、ソフィーが言った「そうなの、心って重いの」の翻訳「kalp ağır bir yüktür」は気持ちがよく出ていて、素敵な翻訳だと思います。
チナル
【担当講師より】
「日本語トルコ語翻訳1」の授業で「好きな日本のアニメ・映画・本・漫画・ゲームを“翻訳”の観点から語る」というテーマで発表を行いました。これはその原稿の一部をブログ用にアレンジしたものです。
この科目は通常4年生が履修しますが、チナルさんは1年生で、大学に入学したばかりです。「ハウルの動く城」は大好きな映画で、小さい頃から何度も見ているそうです。
著作権の取り扱いには最大限の注意を払っておりますが、不備などございましたらご連絡いただけますと幸いです。
画像はスタジオジブリより無償提供されたものを使用しました。
Comments
Post a Comment