美術の町

 

モロッコの北、大西洋を見下ろしている「美術の町」と呼ば

アシラの白と青

れる「アシラ」。美術館や芸術家が多い訳ではない、芸はアシラの町そのものである。

 白と青で塗れている壁が特徴であり、モロッコの暑い夏でも、気候が一年中快適な故、夏場は多くの人々に好まれると言うことだ。


歴史によれば、イスラム支配の前に、昔ローマ帝国の関

アシラの外壁

わりがあり、後ポルトガルに征服されたこともあったため、町の建築に独自な美しさが与えられた。

アンダルシア風の建物からアラベスクの宮殿にかけて、ヨーロッパとアラブ世界の交錯から生まれた美は、大勢の観光客を引き()けている。インスピレーションを 探す作家などもよく尋ねるものだ



町の象徴というと、アルカムラ塔は旧市街の中心に立ってい

アルカムラ塔
る。ポルトガルが残した唯一の遺物である。

一方、海から近い理由で、自然の美しいところは様々だ。きれいなビーチは町のほうぼうで広がっている。最も有名なのは 「鳩の空洞」という浜だ。更に、アシラの北には、「外交の森」という森林やタハッダルト川が定番観光スポットだ。


海辺の町として、アシラの海幸が新鮮なのはもちろん。タジ

タジン鍋
ンだったり、グリルだったり、色々な作り方で名物料理を楽しむことができる。

 商店街によるたびに、カラフルな皮革製品や絨毯が目立つ。壁際にきちんと並べてあって、お土産を買いたがらない通行人でも、買いたくなるだろう。

しかも、町の通りは画廊みたいに、画家に描かれた絵が揃っ
ている。まるで野外の美術館のようだ。美術や文化といえば  アシラには歴史的な文化祭がある。
アシラ
1978年からずっと毎年行い続いている「アシラ国際文化祭」という祭りだ。段々人気が増えるに伴って、町を訪れる客の数も上がっていく。アシラは小さい町だとは言え、通りすがりだったり、寝泊ま

りだったり、いずれも素敵な教養、グルメと自然をきっと味

わえるのだろう。

 

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筆者:イブラヒム・ルガザウィー

国:モロッコ 

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Comments

  1. 本当にきれいな街ですね。歴史から独特の美しさが形成されたという話も興味深かったです。いつか行ってみたいです。

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  2. 記事を読んでくださってどうもありがとうございました。チャンスがあったら是非モロッコにいらっしゃてください。

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